3分リーディング

3分間で1冊の本の内容を把握できるように書きます。雑誌についてもたまに。

39.ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ(山内 祐平,森 玲奈,安斎 勇樹・慶應義塾大学出版会)

かつて、「14.ワークショップデザインーー知をつむぐ対話の場づくり」にてワークショップに関する書籍をご紹介した。

tacoreading.hatenablog.com

 今回は14と同様ワークショップつながりで読んだ書籍をご紹介。

<要約>
東京大学大学院情報学環助教授、特任教授の筆者が、学問的側面からワークショップについて語った1冊。
学者が書いていることもあって、正直実践よりだいぶ学問寄りとなっている。
ワークショップの実践力をつけたいと思っている読者の皆様は読まない方がいい。ワークショップの学問的意義を研究している情報系の学生(そんな人いるのか、、)向けの参考文献という印象をうけた。
一部、実践にあたってのテクニック的な記載もあったが、正直14で紹介した「ワークショップデザイン」の足元にも及ばない。
「要約」と書きつつも、内容が全く頭に入ってこなかったため、要約となっていないことにご容赦いただきたい。

ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ

ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ

 

 <本文抜粋&所感>

  • ベテラン実践者は依頼内容を丁寧に確認した後、まずコンセプトを固め、プログラム全体の構造を決定し、メイン活動から細部の作成へと段階を踏んで企画することが多い
    →本書内ではベテランvs素人の比較でその差分をポイントとしてあげていたことが多い。上記の内容もその1つだが、考えてみれば当たり前のことではある。ワークショップに限らず、本を書くにしても企業戦略を立案するにしても、一番大きなコンセプトを決定してから細部の検討に入っていくのは必要条件だ
  • 心理学者ミハイ・チクセントミハイ(1934-)は、人間が活動に没入し、楽しさを感じている状態のことを「フロー」状態と名づけ
    →勉強も仕事もトレーニングも、この「フロー」状態にいかに早くもっていけるかがカギ。個人的には作業興奮が大切だと思っていて、まずは作業を始めてみることが先決気がのらないときは5秒ルールを使えばいい。5秒ルールは以下の動画が印象深かったので余裕がある方はcheck!


    【漫画】「やる気」が出ない時に5秒で動き出す方法【マンガ動画】

  • 反省的思考とは、過去の経験と関連づけながら、ある状況で学んだ知識や技能を、後に続く未来の状況を理解し、処理する道具として意味づける行為である。デューイは、リフレクションが十分に確保されて初めて、質の高い経験学習がなされることを主張した。
    →デューイかボーイか知らんが、昔の哲学者は本当に真理をついた名言を残す。日々の仕事においてもこれはとても大切なことで、日記をつけることでその日を振り返るだけでも日々の積み重ねを作ることができるのではないだろうか
  • ファシリテーターは)事前に決めていた台詞を一言一句違わずに読み上げるように進行するのでは雰囲気が堅くなってしまう。ファシリテーター自身もリラックスし、参加者と自然な形でコミュニケーションを取りながら進行することが望ましい
    →珍しくテクニカルなことを書いている部分だが、さらっと難しいことを言うなよという感じ。これができそうでできないのが難しいところだが、大事なのは楽しもうという気持ち。緊張すれば頭が真っ白になって何も話せないという悪循環に陥る。
  • ワークショップ実践者は過去への省察を通じて自身の仮説を練りあげながらそれを具体化する方法を検討していることが明らかになっている
    →だから当たり前かて。何事も経験から多くを学び、自分の血と肉にしていくことが大切ということか。