3分リーディング

3分間で1冊の本の内容を把握できるように書きます。雑誌についてもたまに。

雑誌3.日経ビジネス 2019年12月23・30日合併号(日経BP社)

タイトルはずばり「2020年大転換」。
東京オリンピックを控え、日本はやや好景気気味ですが、オリンピック後に不況が訪れるかもしれないというのはよく言われている話です。

今回は雑誌のご紹介ということで、2020年大転換特集含め、雑誌内の記載で気になったこと・勉強になったことを抜粋してご紹介したいと思います。

<本文抜粋・所感>

SUBARU中村社長が語った真意「対トヨタ、"こんちくしょう"を変えたかった」
今年9月にトヨタによる出資比率の17%から20%以上への引き上げ、スバルによるトヨタの株式取得も決めた(中略)ダイハツは16年にトヨタの完全子会社化
→自動車業界は"CASE"または"EASCY"と呼ばれる、100年に1回とも言われる構造変化に晒される中、合従連衡が進む。その上で、いかに車を作らないビジネスモデルへの転換ができるか?が勝負のカギ。トヨタは当該分野へ乗り出しを進めている。

②与党税制改正大綱決定「5G減税」は追い風になるか?
自民、公明両党が2020年度税制改正大綱を決定した。次世代通信規格「5G」の通信網整備や大企業によるベンチャーへの投資を促す支援税制の導入が柱だ。少額非課税制度(NISA)の刷新も明記。
新たに導入する5G通信網整備を促す減税策は、安全性が高いと政府に認定された事業者を対象に、5G基地局などに投資した金額の15%を法人税から控除するか、資産の償却額を増やして税負担を減らす特別償却30%のいずれかを選択できるようになる。
資本金100億円超の大企業は接待などの飲食費を損金として扱えなくする。
→個人的には、4Gの今でも通信速度が遅くてストレスがたまることがあるので、早く5Gを実現してほしい。国のバックアップはある程度整いつつあるので、あとはキャリア各社がどこまで着実に準備を進められるかが焦点か。

③ヤマダが大塚家具を買収、救済の色濃く
 またも続投、大塚社長の巧と拙
記者会見で山田氏は「チャンスを与える」と説明し、大塚氏も「提携を軌道に乗せる責任がある」と応じた。
大塚氏を知る関係者は、人と接する際の好感度の高さが巧みな資金調達をもたらしたと考えている。
→個人的にはもはやネタと化している久美子ちゃんの一連の騒動。なぜここまで救いの手を差し伸べてくれるスポンサーが次々と現れるのかと思っていたが、本記事にその1仮説が載っていた。久美子ちゃんの人柄のためだというのだ。
しかし、人柄だけで45億円もひっぱってこれるだろうか、、
久美子社長は三度目の正直といきたいところ。コンサル使ってもいいのでは?

(以下特集)
④五輪後の「成長率」「為替」「株価」は?日本経済、じり貧覚悟か
首相自身、現段階で決して安心できる経済情勢ではなく、五輪後の危うさを感じ取っている
五輪後はマイナス成長に陥る可能性が十分ある
→今は少し景気がいいが、うかうかしていられない。じきにまた景気が悪くなる。景気に波はあるだろうが、厳しくなっていく時代をどのように生き抜いていくのか、ビジョンを持っておいた方がいい。

⑤成熟市場でのニュービジネス
 出前戦争が招く「一段の人手不足」
富士経済が11月に発表した国内外食産業の調査結果によれば、19年の外食デリバリー市場は2936億円で前年比4.9%
→小生もよくUber Eatsを利用する。人手不足が限界点を迎える懸念もあるが、"外国人受け入れ""副業"の波の中で、解決策を見出せるか

⑥リーマンを超える「次の危機」に備えよ
日本は短期的には株価が好転した。だが借金は増え続けており、根本的な問題の解決策を持ち合わせていない。人口減も足かせで、1980年代後半のような繁栄は二度と戻ってこないだろう。国としてはまず過大な支出をやめ、債務を削減すべきだ。さらに外国人を積極的に受け入れ、経済の自由化を進めるべきだ。国をもっと開かなければ、経済の活性化にはつながらない。
→特に小売業を中心としたサービス業でのさらなる外国人雇用の拡大が期待される

⑦旅するように働く
 「地方で副業」の選択肢
岩手県は2018年度、副業をしたい都市圏の人材を地元企業と結び付ける事業を始め、バーチャル組織「遠恋複業化」を立ち上げた
→これ、今後さらに注目されると思われる。というか、地元でもやってほしい。小生も含め、故郷に何かしら恩返ししたいと思っているビジネスマンは多いはず。
地元企業による副業希望者の求人サイトを運営するスキルシフト(東京・港)が掲載中の約300社を調査
→これ、はじめて知りました。ざっと見た感じまだまだ応募数が少ないけど、スキルに自信がある方は積極的に活用していただきたい
https://www.skill-shift.com/

⑧日販グループホールディングス
 市場半減も、読書は死なず
出版市場の縮小で苦しむ取次の日販が、これまでにないような書店づくりに力を入れている
日販が成長するには小売りの収益性を高め、読書の魅力を人々に再認識してもらう作業が欠かせない
→縮小する市場の中で、周辺の他領域に成功しようとしている好事例。富士フィルムはフィルムから化粧品に進出して成功した。アパレル業界でも同様に、アパレルから飲食への進出がみられる。このような革新をもっと大胆に起こしていくべきでは。