14.ワークショップデザインーー知をつむぐ対話の場づくり(堀公俊,加藤彰・日本経済新聞社)
<要約>
ワークショップ設計・運営のいろはを説いた1冊。社内の企画でワークショップを急に開催する必要が生じた人や、そもそもワークショップとは何かもわからない人が入門書として読むには適切だろう。
特にアイスブレイクの方法やファシリテーションの進め方について詳細に記されてある。会場の場所選びや椅子の配置の仕方の記載もある点、著者のプロフェッショナリズムを感じる。
入門書のような書き方をしたが、後半の内容はすごく実践的な内容で、すぐにでも実際のワークショップで生かせるものとなっていた。
シリーズの「ロジカル・ディスカッション」とあわせて読みたい1冊だ。
ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)
- 作者: 堀公俊,加藤彰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/06/01
- メディア: 単行本
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ロジカル・ディスカッション (Facilitation skills)
- 作者: 堀公俊,加藤彰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/12/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<本文抜粋>
- 誰がワークショップに関わるのか
重要な利害関係者や意思決定に影響のあるキーパーソンが抜けていないか確認しておきましょう - 「〇〇を考えるワークショップ」とするだけで、「よし俺も意見を言ってやろうか」と思うようになります。タイトルをよく練れば、それだけで参加者に内容のイメージを伝えられるという効果もあります
- ワークショップの狙い・ゴール・進め方・ルールなどを共有し、今後の活動に備えてウォーミングアップするのがオープニングの目的です
- テーマは必ず「質問文」の形で表現します。「なぜ~なのか?」「~とは何か?」「どうすれば~?」といった形で表現する
- 最も大切なのが、ワークショップへ参加する心構えです。行動指針やグラウンドルールともいいます。こだわりたい点を明確にし、協同作業を阻害する問題行動を予防する効果を持っています。あまりたくさん示されても頭に残らないので、3~7項目にするのがよいでしょう
- 言語能力を駆使して、問いの言葉を粘り強く磨きましょう
- 熟練者がやるワークショップのアシスタントを務めることもお勧めします。一番良いのは、ワークショップの企画段階から当日の進行まで、一連のプロセスを共にすることです
- ファシリテーターの存在感がワークショップの雰囲気に大きく影響します(中略)ファシリテーターの笑顔や落ち着いた雰囲気が皆に安心感を与え、元気な雰囲気や粘り強さが皆を鼓舞します。