2.仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法(内田和成・東洋経済社)
<要約>
「仮説思考」。
とっつきにくいと感じる方も多いかもしれませんが、考え方自体は簡単な話で、要は物事を考えるとき、まず今ある情報から仮説をたて、その仮説を証明するように調査や検証を進めるというものです。
読んでいただくと感じると思いますが、このコンセプト自体はいたって簡単です。
しかし、本当に仮説思考を身に着けるにはやはりトレーニングが必要だと感じます。
私自身、未だに仮説思考が身についているとは思っていません。
やはり、仮説思考ができる上司とともに仕事をし、見て学び、聞いて学んでいくことの積み重ねが必要なんだと思います。
<本文抜粋&所感>
- 情報が多すぎると意思決定は遅くなる
→リサーチを行うときにも同様のことが言える。情報は多く並べたらいいというものではない。意味がある、つまり意思決定に関わる情報のみを並べる - 十分な分析や証拠がない状態でも、問題に対する解決の方向性や具体的打ち手まで踏み込んで、全体の仮説をつくってしまうのだ。その際に必要になるのが、ストーリーを構造化することである。
→先輩コンサルタントより、「コンサルタントの価値の1つは構造化」と聞いたことがある。論点思考→構造化→仮説思考の思考順序で考えいくことが重要。 - プレゼンテーションを通じて成し遂げたいことを明確にした上で、そのためには何をどういう順番で話すのがよいのかを逆に考えていくのである(中略)つまり、お互いの間に「共感」を生み出すことが必要
→近頃、プレゼンは一方的な「発表」ではないと感じる。プレゼンは「対話」、相手の表情と会話をするという感覚で進行することが必要であると感じる。 - (インタビューでは)二の矢を放つべきだ。(中略)インタビューは和やかに話を進めるだけではいかない。ときには相手の嫌がる質問も必要になる。
→本文中で内田氏も言及していたが、会話をしながら頭の50%を質問に、残りの50%を次の質問について考えることが必要だろう。必要な質問を考えることは難しいことではなく、インタビューの目的への立ち返りとアウトプットのイメージに立ち返り必要な情報を考えることが大事ではないかと思う。 - (仮説思考によって)通常よりはるかに短期間で市場のスィートスポットの発見、すなわち売れ筋商品の絞り込みに成功
→本文中でも何度も強調されているが、仮説思考の一番のメリットは作業量が大幅に減少すること - 分析の基本はクイック&ダーティー(中略)「バック・オブ・エンベロップ」分析ともいう。
- BCGではこの考え方が徹底していて、なぜを最低五回は繰り返す