1.コンサル一年目が学ぶこと(大石哲之・Discover社)
記念すべき1冊目は、小生が一番学ぶことが多かったこの本にします。以降も、経営コンサルタント向けの書籍を逐次紹介していきます!
<要約>
アクセンチュア戦略出身の著者が書いた、文字通り新人コンサルのための仕事術エッセンスが詰まった1冊。
ここに書いてあることすべてを完璧に実行できるようになれば、いわゆる"できる"スタッフといえるのだろう。(小生は結構できている、はず、、)
<本文抜粋&所感>
→黒丸が本文抜粋、下の右矢印(→)が小生の所感です。感じるところがあれば、コメントください。
- PREPの型に従う
Point=結論
Reason=理由付け
Example=具体例
Point=結論の繰り返しで締める - わたしは、特にたいした経験もなければ、経営に関してはまったく何もしらない単なる新人でした。しかし、顧客が知らなかった事実を数字で示すことによって、価値を認めてもらえたのです。
→小生自身、デビューしたての頃は「どうせ自分なんて新人だし、クライアントのためになんかなれっこない」と思っていた。(今も少し思うことがある。)
しかしそれは大きな間違い。しっかりとした事実を握っていれば、それを堂々とクライアントに突きつけたらいい。(もちろん、クライアントにとって必要な内容を、事前にマネージャーと打ち合わせた上でという前提である。)最後に責任をとるのはマネージャーだ。思い切っていこう。 - 新人であればあるほど、事実を拾ってこないといけない
→クライアントの財務データからのインサイト、リサーチによるインサイト。スタッフのうちはいかに質のいい事実を集めることができるか。 - 英語を流暢に喋ること自体が価値なのではない。論理と数字があれば伝わる。
→ネイティブになることは諦めよう。もちろん、常に自分の語学力を向上させる姿勢は必要不可欠だが、本質を見失ってはいけない。英語を使うにしろ使わないにしろ、今向き合っている仕事で大切なこと(=本質)は何か。 - 相手の理解度を推し量りながら、話す。(中略)「無言は理解」ではなく、「無言は無理解」のサイン。
→小生は何度も経験があり、最近やっとこのことに気づけてきた。しかし一方で、相手の理解を推し量りながら話すことはものすごく難しい。イメージ、そこまで成果物を作ったのと同じ労力を使ってプレゼンの準備をしなければ対応できないレベル。伝えたいことを完全に頭に入れて、コントロールできる状態でなければならない。プレゼンは準備がすべてというが、本当にそう思う。
マネージャーが準備せずにプレゼンできるのは経験値があるからであって、スタッフのうちはいかなるプレゼンの機会も完璧な準備を怠らないことにする。
というか、これはプレゼンに限らず作業全てに対して言えることだが。 - 部下が上司から仕事を受けるときに確認すべきポイントは、次の4つです。
①その仕事の背景や目的
②具体的な仕事の成果イメージ
③クオリティ
④優先順位・緊急度
→頭ではわかっているが、確認を徹底できているか?期待値マネジメントが成果物の評価に直結することを忘れてはいけない。 - 相手の指示の曖昧な部分を補い、こういうことではないかという自分なりの仮説を立ててコミュニケーションをとる
→小生は最近やっとできるようになってきた。イメージ、指示を受けた時点で自分の中で作業工程やアウトプットをイメージしてその場ですり合わせるという感じ。ただし、これは数か月間の経験が必要だと思われる。はじめはあてずっぽうでもいいから握りに行く姿勢が大事かもしれない。 - 仕事にとりかかる前に、まずどう考えたら答えが出るのか、その道筋を考える。そのアプローチ方法でいいのか、手順の段階で合意をとってから、作業に入る。
→意外と難しい。あんまり頻繁に行き過ぎると何も考えていないように思われるが、軽い感じですり合わせにいくのは大切。 - 事実だけでは報告とはいえない。「だから何なのか」という解釈もセットでもっていく。
→これは本当にその通りなのだが多くの新米コンサルタントが陥りやすい罠ではないか。分析しておしまい、調査しておしまいではない。そこから何なのか、いわゆるSo-Whatを合わせてアウトプットする必要がある。いつ何時もわすれずにいたい。 - リサーチは常に仮説とセットで行う。
→別途リサーチ本、また名著「仮説思考」でも唄われているコンサルタントの大原則。仮説思考ができないコンサルタントは、箸の持ち方をしらない一般人と同じレベル。いつ何時も仮説思考。マネージャーと会話していると、どれだけ仮説思考が染みついているか気づくはず。 - 新聞を毎日読んでいる、本を年間100冊読んだ(中略)そういうことで満足してしまう傾向があります(中略)情報量を増やしたからとって、ビジネスの能力は一切、向上しません。ビジネス能力を向上させるのは、情報量ではなく、考えること。考えるとは、自分の意見をもつこと。
→小生がこの読書ブログを始めた一番の理由でもあります。ただただ本を読むだけでは意味がない。アウトプットしてはじめて身になるのです。
と言いつつも、新聞はよみっぱなしの小生、、。毎日一記事ピックアップして所見を述べますか。せっかくなのでこのブログ内で。 - 考えは、間違っててもいいのです。そもそも、間違っていることに気づいたり、他人と考えが違ったりすることを認識するために、考えをもつのですから。
→考えることが大切。間違っていたってかまわない。他人との意見の違いがあれば、そこに議論がうまれ、有益な結論を迎えることができるはず。 - 情報をたくさん集めるよりも、ひとつかふたつの本質を抽出し磨き上げることが、考える力を向上させる。
→真理だと思います。本質を追求する思考を続けたいです。 - 決まったこと、確認したいことを、簡潔に書いて、関係者に流し、間違いがないか確認してもらって、決定とする。これが議事録の役割
→決まったこと、決まらなかったこと、確認が必要なこと、次回に向けてのTo-Doの4点を書けていれば議事録はおk。 - (スライドには)①根拠となる数字や事実+②自分の解釈や主張
→スライド作りが苦手な人はこの2点を常に念頭において考えるといいかもしれない。 - まず目的ありきで、本を読む
→読書前に、目的を明確に宣言してから読むといいかもしれない。 - 頻出単度をあたかじめ1000語特定してしまえば、あとはそれを覚えるだけ。(中略)英語、フランス語のほかに、イタリア語、ロシア語をこのようにして習得したとのこと
→語学学習のエッセンスも書かれていた。小生は①文字→②発音→③文法→④単語1000語の順で固め、あとは音読&速読&精読で上達すると考えている。 - クライアントが「価値がある」と思わなければ、あなたがどれだけがんばったとしても、それは単なる自己満足。
- 喋らない人は、なんの価値も生んでいません。仮につまらない意見でも、自分なりに知恵を絞って、何かを言ったほうがマシ
- 新人であっても、常にプロフェッショナルとして振る舞う(中略)スキルがないなりに、プロフェッショナルとして、最大限の努力をしているか?
- 時間をかけて完璧なものを目指すよりも、多少汚くてもかまわないので、とにかく早くつくる。
- チームの一員としての責務は、リスクを一人でかかえ込まないこと。そのために、リスクは早めに開示する
- どんな状況でも、言い訳しない。自分が約束したことは必ず守る。
- 若いうちは、どのような仕事をするかより、誰と仕事をするかの方が大事
→師匠としてまねしたい人を見つけたら、徹底的にまねしたい。または、少しずつ色々な人からいいところを盗んでいく姿勢。 - 一年目でも、試合に出られるときは出て、勝利に貢献すること。それがプロの選手なのか、単なるアシスタントなのかの違い。
→プロ野球選手を思い出してみてほしい。1年目でも勝利に貢献しているルーキーはたくさんいる。こちらも彼らと同じプロ。プロの姿勢を見習う必要がある。