3分リーディング

3分間で1冊の本の内容を把握できるように書きます。雑誌についてもたまに。

10.新装版 ハゲタカ(上) ・新装版 ハゲタカ(下)(真山 仁・講談社文庫)

今回は指向を変えて、小説をご紹介。
プロフェショナルな業界に身を置く方なら、一度は手に取ったことがある1冊ではないでしょうか。

<要約>
大森南朋主演のNHKドラマ、そして最近リメイクされた綾野剛主演のテレビ朝日ドラマで有名となった小説。
私個人的には、主人公の鷲津は大森南朋のイメージがぴったりでテレビ朝日版はしっくりこず、全く見なかった。というより、NHKのドラマから入った派であったため、小説を読む際にも鷲津の脳内再生は常に大森南朋でプレイされていた。
私自身コンサルタントとして、1プロフェッショナルの端くれとして仕事をしているが、ハゲタカは主人公鷲津のそのプロフェッショナリズムが心にぐっとくる。
この小説を読み、将来はPEファンドでのキャリアを志すようになった。
ハゲタカへの思いを書き始めると止まらないのでこの辺りにしておくが、私はこの手のプロフェッショナルを描いた小説やドラマに弱い。
中学・高校の時には、木村拓哉主演のHERO(フジテレビ)を見ては検察官を志し、堺雅人主演のリーガル・ハイ(フジテレビ)を見ては弁護士を志した。(結局、大学受験で法学部に受からず夢を諦めた中途半端野郎だが、、)
金融の専門用語が多く、慣れない方には少々わかりにくい場面もあるかもしれないが、主人公鷲津が繰り広げる痛快な買収劇は見ごたえ。是非一度は読んでみたいものだ。

新装版 ハゲタカ(下) (講談社文庫)

新装版 ハゲタカ(下) (講談社文庫)

 

<本文抜粋&所感>
小説であるため、他のビジネス書と比べ抜粋は少ないが、中でも印象に残った場面を残しておく。

  • (上)ターンアラウンド・マネージャーとは経営のプロです。欧米の場合、いくつもの企業の経営トップを務めた強者にしかできない仕事です。残念ながら、日本にはそんな人は稀だ。
    →私も将来的には再生ファンド→経営者の道を歩みたいものだ
  • (下)ハゲタカファンドは平均10の会社を買収して、良くて二つか三つ結果を出せれば御の字と言われるぐらいシビアな業界なんです。
    →ハゲタカを読んでいれば華やかな世界に感じるが、実際にはシビアで泥臭い業界なのだろう。ファンドを目指すにあたって心にとめておきたい。